はじめに
Pythonのループ構文を使うことで、同じ処理を繰り返し実行することができます。これにより、手作業を自動化したり、膨大なデータを効率よく処理することが可能になります。
本記事では、Pythonの主要なループであるforループ
とwhileループ
の基本的な使い方から、実践的な応用例までをわかりやすく解説します。初心者の方でも理解できるよう、簡単なコード例も多数掲載していますので、ぜひ参考にしてください!
ループとは?
ループとは、同じコードを複数回繰り返して実行するための構文です。Pythonでは主に以下の2種類のループを使用します:
- forループ:特定の回数またはコレクション(リストやタプルなど)の要素を反復処理するときに使用。
- whileループ:条件が真(True)の間、処理を繰り返す。
Pythonのforループ
基本構文
Pythonのfor
ループは、リスト、タプル、文字列などのイテラブルオブジェクトを反復処理します。
for variable in iterable:
# 繰り返し実行する処理
例1:リストを反復処理する
fruits = ["apple", "banana", "cherry"]
for fruit in fruits:
print(fruit)
出力:
apple
banana
cherry
例2:数値の範囲を反復処理する
Pythonの組み込み関数range()
を使うと、数値の範囲を簡単に処理できます。
for i in range(5):
print(i)
出力:
0
1
2
3
4
ヒント:
range(start, stop, step)
の形式で、開始値・終了値・ステップ値を指定することも可能です。
for i in range(1, 10, 2):
print(i)
出力:
1
3
5
7
9
Pythonのwhileループ
基本構文
while
ループは、指定した条件が真(True)の間、処理を繰り返します。
while 条件式:
# 繰り返し実行する処理
例1:条件が満たされるまで繰り返す
count = 0
while count < 5:
print(count)
count += 1
出力:
0
1
2
3
4
例2:ユーザー入力を繰り返し処理する
password = ""
while password != "1234":
password = input("パスワードを入力してください: ")
print("正しいパスワードが入力されました!")
ループ制御文
Pythonには、ループの動作を制御するための特別な構文があります。
break文
break
は、ループを強制的に終了するために使用します。
for i in range(10):
if i == 5:
break
print(i)
出力:
0
1
2
3
4
continue文
continue
は、ループの現在の反復をスキップし、次の反復に移ります。
for i in range(5):
if i == 2:
continue
print(i)
出力:
0
1
3
4
else文
else
文をループと組み合わせると、ループが正常に終了した場合にのみ実行されます(break
で終了した場合は実行されません)。
for i in range(5):
print(i)
else:
print("ループが正常に終了しました")
出力:
0
1
2
3
4
ループが正常に終了しました
ネストされたループ
Pythonでは、ループをネスト(入れ子)にすることができます。
for i in range(3):
for j in range(3):
print(f"i={i}, j={j}")
出力:
i=0, j=0
i=0, j=1
i=0, j=2
i=1, j=0
i=1, j=1
i=1, j=2
i=2, j=0
i=2, j=1
i=2, j=2
実践例
例1:九九表の生成
for i in range(1, 10):
for j in range(1, 10):
print(f"{i} x {j} = {i * j}")
例2:リスト内の数値の合計を計算
numbers = [1, 2, 3, 4, 5]
total = 0
for num in numbers:
total += num
print("合計:", total)
出力:
合計: 15
Pythonループのベストプラクティス
- 無限ループに注意:
while
ループを使用する場合、条件が常にTrue
にならないように適切な終了条件を設定してください。 - リスト内包表記を活用:簡単なループ処理にはリスト内包表記を使うとコードが簡潔になります。
squares = [x**2 for x in range(10)]
print(squares)
まとめ
Pythonのループは、繰り返し処理を効率化し、コードを短く、簡潔にする強力なツールです。for
ループとwhile
ループの使い方をしっかり理解し、break
やcontinue
などの制御文を適切に活用することで、柔軟なロジックを構築できます。
本記事を参考に、さまざまなループ処理を練習し、より高度なプログラミングスキルを身につけてください!
コメント