はじめに
プログラムの中で「条件によって処理を変える」ことは非常に重要です。Pythonでは、if文やelse文などの条件文を使うことで、プログラムの挙動を柔軟に制御できます。本記事では、Pythonの条件文について基礎から応用までをわかりやすく解説します。
これからPythonを学ぶ初心者や、条件文の使い方を復習したい方に向けて、具体的なコード例や活用方法も交えながら説明していきます。
条件文とは?
条件文とは、特定の条件を満たすかどうかによって、プログラムが実行する処理を切り替えるための構文です。Pythonでは主に以下の3つのキーワードを使用します。
if
:条件が真(True)の場合に実行される処理。elif
:複数の条件を指定する場合に使用。else
:すべての条件が偽(False)の場合に実行される処理。
Pythonの基本的な条件文の構文
以下は、Pythonの条件文の基本的な構文です。
if 条件式:
# 条件式がTrueの場合に実行されるコード
elif 別の条件式:
# 条件式1がFalseで、条件式2がTrueの場合に実行
else:
# すべての条件がFalseの場合に実行
基本的なif文の例
if文だけの場合
条件が真の場合にだけ処理を実行します。
age = 20
if age >= 18:
print("成人です")
出力:
成人です
if-else文
条件が真の場合と偽の場合で、異なる処理を実行します。
age = 16
if age >= 18:
print("成人です")
else:
print("未成年です")
出力:
未成年です
if-elif-else文
複数の条件をチェックして、最初に満たした条件の処理を実行します。
score = 75
if score >= 90:
print("優秀")
elif score >= 70:
print("合格")
else:
print("不合格")
出力:
合格
条件式の書き方
Pythonでは、条件式に論理演算子や比較演算子を使うことができます。
比較演算子
演算子 | 意味 | 例 |
---|---|---|
== | 等しい | x == 10 |
!= | 等しくない | x != 10 |
> | より大きい | x > 5 |
< | より小さい | x < 5 |
>= | 以上 | x >= 5 |
<= | 以下 | x <= 5 |
論理演算子
演算子 | 意味 | 例 |
---|---|---|
and | すべての条件が真 | x > 5 and x < 10 |
or | 少なくとも1つの条件が真 | x < 5 or x > 10 |
not | 条件が偽であれば真を返す | not x > 10 |
ネストされた条件文
条件文の中に条件文を記述することができます。
age = 20
gender = "male"
if age >= 18:
if gender == "male":
print("成人男性です")
else:
print("成人女性です")
else:
print("未成年です")
出力:
成人男性です
条件式を1行で書く
Pythonでは、条件式を1行で記述することができます(三項演算子)。
age = 20
message = "成人です" if age >= 18 else "未成年です"
print(message)
出力:
成人です
条件文の実践的な例
以下は、条件文を使用した実践的な例です。
偶数と奇数の判定
number = 7
if number % 2 == 0:
print("偶数です")
else:
print("奇数です")
出力:
奇数です
リスト内の特定の値をチェック
fruits = ["apple", "banana", "cherry"]
if "banana" in fruits:
print("バナナが含まれています")
else:
print("バナナはありません")
出力:
バナナが含まれています
スコアに応じた評価
score = 85
if score >= 90:
print("Aランク")
elif score >= 80:
print("Bランク")
elif score >= 70:
print("Cランク")
else:
print("不合格")
出力:
Bランク
条件文を使う際の注意点
- インデントに注意:Pythonではインデントが必須です。正しくインデントしないとエラーになります。
- 条件式を適切に記述する:論理演算子(
and
,or
)を使う際は、条件が複雑になりすぎないように注意してください。 - 可読性を重視する:ネストが深くなりすぎないように設計しましょう。
まとめ
Pythonの条件文を使うことで、プログラムの挙動を柔軟に制御することができます。基本的なif
、elif
、else
の使い方を理解し、比較演算子や論理演算子を組み合わせることで、より高度なロジックを構築できるようになります。
この記事を参考にして、Pythonの条件文を使ったコーディングに挑戦してみてください!