はじめに
本記事ではGoogle IO 2021で公開された、Firebaseの最新情報について、まとめた記事になります。本記事から若干変更されている可能性があることを、ご了承ください。
また、Google I/OのKeynoteのまとめも公開していますので、ぜひ見てみてください。
Firebase Emulator Suite
Firebase Emulator Suiteは自分のローカルマシンで、Firebaseのバックエンド製品をデータに干渉せず、コストを掛けずにエミュレートすることが可能になるツールです。
今回、Firebase StorageもEmulator Suiteに加わったことで、バックエンド製品を全てカバーしたことになります。Stoage Emulatorを使用することで、アップロード、ダウンロードを本番環境と同じようにすることが可能になります。
さらに他のEmulatorとシームレスに連携することができるので、Firebase CloudFunctionsをトリガーにすることが可能になっています。Firebase Emulatorを使用するには、Firebase CLIをダウンロードして、ローカルマシンで起動するだけで利用可能です。
App DistributionでAndroid App Bundles(.aab)のサポート
App DistributionはiOS/Androidアプリを配布することができる機能で、事前に配布しておくことでユーザーの反応得ることが可能になります。今回、App DistributionでAndroid App Bundles(.aab)のサポートが発表されました。
.aabファイルについては、以前の記事で解説していますので、ぜひ見てみてください。
App Check
今回新しく発表されたサービスで、アプリに対してのセキュリティ機能で、サービスへのアクセスを保護するための機能で、現在ベータ版としてリリースされています。Google I/Oでは着信トラフィックがアプリから来ていることを、資格情報を通じてチェックすることで、不正なアクセスを保護できる事例が紹介されていました。
Firebase Extensions
Analyze Toxicity with Perspective API
これは掲示板などを提供している場合に、全てのコメントや提案に対して分析をすることができるツールです。機械学習を利用して、開発者がどのコメントや提案に注力すべきなのかを分析してくれます。逆に意味のないアンチコメントや嫌がらせのようなコメントは、不必要なコメントとして定義されるようです。
Search with Algolia
これは検索機能をより効率的に簡素化させるための機能で、データベースにインデックスを付けることができ、アプリに検索機能と検出機能をより早く追加できます。また、Cloud Firestoreのデータが更新された際に、自動でインデックスを更新する機能も付いています。
Manage marketing with Mailchimp
Mailchimpとは、電子メールを用いたマーケティング技法であるメール広告サービスの自動化プラットフォームです。こちらを利用することでパーソナライズされたメールを、個人情報なども含めて、顧客に送信することが可能になります。(Send Messages with MessageBirdと連携が必要)
Send Messages with MessageBird
MessageBirdsではWhatsAppやTelegramなどのメッセージアプリと連携して、メールやチャットを送信できる機能です。メッセージの内容はCloud Firestoreのコレクション似保存することができ、チャットの内容はMessageBirdsアカウント上のダッシュボードで確認することが可能です。
Firebase Crashlytics
Crashlyticsはアプリのクラッシュを監視することができるサービスです。カスタムキーを利用することで独自のクラッシュを監視することができ、今回カスタムキーの検索機能とフィルタリング機能が追加されました。これを利用することで、全体のクラッシュ傾向などを確認できるとのことです。
また、ゲームアプリにおいてのクラッシュについてもリリースがあり、Crashlytics NDKおよび、Unity製品の改善が図られたことで、クラッシュ時のトレースがより詳細に可視化され、GPU、DPI、解像度などのデータも追加されました。
Firebase Performance Monitering
FIrebase Performance Moniteringはアプリのパフォーマンスを監視するためのサービスで、今回ダッシュボードUX(ユーザーエクスペリエンス)の向上が図られました。一元管理下されたダッシュボードで、ネットワーク速度、カスタムトレースなどを確認することで根本的な原因を突き止めやすくなります。
また、さらにパフォーマンスデータがリアルタイム(Real-time data)で監視することが可能になり、リリース時、新機能の更新、試験時などにリアルタイムのデータを取得し、開発速度の向上を図ることが出来るようになりました。
Firebase Remote Config
Firebase Remote Configはアプリの構成や設定を細かく制御できる機能です。今回、Remote ConfigのコンソールUX(ユーザーエクスペリエンス)を改善し、パラメータをより詳細に見ることができ、各設定を変更しても安全かなどの指標を確認することが出来るようになりました。
また、リリースフローの見直しを測り、Remote Config A/Bテストの実施後の結果表示が、より適切に整理・要約・視覚化されました。
そして、最後に機械学習を利用してアプリのUXやパフォーマンスをパーソナライズ化出来る機能をりりーすることを予定しているとのことです。
最後に
2021年後半にはさらなるリリースが控えているとのことで、楽しみに待ちましょう!!
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