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Flutter開発入門68 FlutterアプリのiOSビルドを自動化:Codemagic CLI Toolsを使った簡単デプロイ

はじめに

FlutterアプリをiOSデバイスでデプロイする際、手動でビルドやアーカイブを行うのは面倒で時間がかかることがあります。特に、アプリが複雑になり頻繁に更新が必要な場合、手動での作業は生産性を大きく損ないます。そんなときに役立つのがCodemagic CLI Toolsです。Codemagicは、Flutterアプリのビルドとデプロイを自動化する強力なツールで、時間と労力を節約し、アプリのリリースをスムーズに行えるようにします。

この記事では、Codemagic CLI Toolsを使用してiOS用のビルドアーカイブを作成する方法を詳しく解説します。Flutter開発者にとって必見の効率化手法を学び、開発フローを最適化しましょう。

Codemagic CLI Toolsとは

Codemagic CLI Toolsは、Flutterおよび他のアプリケーションのビルド、テスト、デプロイを自動化するために設計されたコマンドラインツールです。これを使うことで、iOSアプリのビルドプロセスを簡素化し、CodemagicのCI/CDサービスと連携して迅速にリリースを行うことができます。

事前準備

Codemagic CLI Toolsを使用する前に、以下の準備を行っておく必要があります。

  1. Flutter環境の設定:Flutter SDKを最新バージョンにアップデートしておきます。
  2. Xcodeのインストール:iOSビルドにはXcodeが必要です。最新バージョンをインストールしておきましょう。
  3. Codemagicアカウントの作成:Codemagicのウェブサイトにアクセスして、アカウントを作成します。

Codemagic CLI Toolsのインストール

まず、Codemagic CLI Toolsをインストールします。ターミナルを開き、以下のコマンドを実行してください。

brew tap codemagic/cli
brew install codemagic-cli

このコマンドで、Homebrewを使ってCodemagic CLI Toolsをインストールします。Homebrewがインストールされていない場合は、Homebrewの公式サイトからインストールしてください。

Codemagic CLI Toolsを使ったiOSビルドの設定

Codemagic CLI Toolsを使ってiOSビルドを行うには、いくつかのステップを踏む必要があります。

Codemagic CLI Toolsの認証

CodemagicのAPIを使用するために、認証を行う必要があります。CodemagicのウェブサイトからAPIトークンを取得し、以下のコマンドで認証を行います。

codemagic login --token YOUR_API_TOKEN

YOUR_API_TOKENには、Codemagicウェブサイトで発行したAPIトークンを入力してください。

プロジェクトの設定

iOSアプリのビルド設定をカスタマイズするために、codemagic.yamlファイルを作成します。このファイルにビルドパイプラインの設定を記述します。

workflows:
  ios-workflow:
    name: iOS Workflow
    environment:
      flutter: stable
      xcode: latest
    scripts:
      - name: Install dependencies
        script: |
          flutter pub get
      - name: Build iOS
        script: |
          flutter build ipa --release
      - name: Export IPA
        script: |
          xcodebuild -exportArchive -archivePath build/ios/archive/App.xcarchive -exportOptionsPlist exportOptions.plist -exportPath build/ios/ipa
    artifacts:
      - build/ios/ipa/*.ipa

ビルドの実行

設定が完了したら、以下のコマンドを実行してiOSビルドを開始します。

codemagic build

このコマンドを実行すると、Codemagicが設定に従ってビルドプロセスを実行します。ビルドが完了すると、生成されたIPAファイルが指定した出力ディレクトリに保存されます。

Codemagicでのビルドアーカイブの作成

Xcodeの設定

iOSビルドを行うためには、Xcodeの設定が正しく行われている必要があります。以下の設定を確認してください。

ExportOptions.plistファイルの作成

IPAファイルをエクスポートする際には、exportOptions.plistファイルが必要です。このファイルには、エクスポートオプション(配布方法やチームIDなど)を記述します。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<!DOCTYPE plist PUBLIC "-//Apple//DTD PLIST 1.0//EN" "http://www.apple.com/DTDs/PropertyList-1.0.dtd">
<plist version="1.0">
<dict>
  <key>method</key>
  <string>app-store</string>
  <key>teamID</key>
  <string>YOUR_TEAM_ID</string>
</dict>
</plist>

YOUR_TEAM_IDには、Apple DeveloperアカウントのチームIDを入力してください。

Codemagicでのデプロイの自動化

Codemagicでは、ビルドと同時にApp Store ConnectやFirebase Distributionに自動デプロイすることも可能です。以下は、Firebase Distributionにデプロイする設定の例です。

workflows:
  ios-workflow:
    name: iOS Workflow
    environment:
      flutter: stable
      xcode: latest
    scripts:
      - name: Build iOS
        script: |
          flutter build ipa --release
      - name: Upload to Firebase
        script: |
          firebase appdistribution:distribute build/ios/ipa/app-release.ipa --app YOUR_FIREBASE_APP_ID --token YOUR_FIREBASE_TOKEN

YOUR_FIREBASE_APP_IDYOUR_FIREBASE_TOKENには、Firebaseプロジェクトの設定情報を入力します。

まとめ

Codemagic CLI Toolsを使うことで、FlutterアプリのiOSビルドとデプロイを効率的に自動化できます。手動でのビルド作業が減り、エラーの発生も抑えられるため、開発の生産性が向上します。今回紹介した方法を活用して、スムーズなデプロイフローを構築してみてください。

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